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●★ 【古美術・波兎 namiusagi.com】 ★●
江戸末期から明治期に造られた、織部焼の秉燭(ひょうそく)と云う小型の灯火器です。
秉燭とは「手に持つ明かり」という意味で、碗形、皿形、蝋燭形、台付きや蓋付きの壺形など、さまざまな形が作られました。
秉燭には油容器が灯明皿のように蓋無型と蓋付きの密閉型があります。
密閉型は通常急須(茶瓶)形をしており、灯芯を入れる管が突き出ています。
上部に油を入れ、注ぎ口には灯心を入れて油(菜種油等)を吸わせ、火を灯し、明かりとします。
今回の秉燭はその急須型で、高い脚部を持ち、油のこぼれを防ぐ受け皿と、壁に掛けるための穴が設けられています。
この急須型は、従来の皿型ですと油継ぎに手間がかかるのと、長時間灯し続けるために考案されたものです。
造形としては、多用された曲面がぽってりとして可愛らしく、紋様もアクセントとして効いています。
織部釉の深い緑と貫入の入ったクリーム色の胎土との対比が美しいです。
窯変の淡青色の釉垂れも、景色として情趣がございます。
現代では実生活で使用することもない物ですが、時には火を灯して物思いに耽るのも良いかも知れませんね。
お品の状態は良好です。
作品サイズ・高さ11㎝ 最大幅11.8㎝ 陶製
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全国一律¥1,000