直径282-275ｍｍ、高さ46-50ｍｍ。分厚い器胎に生掛け釉、なんともヘタウマな手描きの鹿と鶴の山水図、と魅力たっぷりの古伊万里皿です。上記の特徴から初期伊万里か！と思うのですが高台は大きく初期伊万里の「約束」から離れています。裏にはやはり初期伊万里やくらわんかに良く見受けられる七宝繋ぎ？文様があり、あるいはくらわんかの上手または初期のものか？とも感じます。画像の通り歪みやふりモノがあるものですが、大きな割れや傷がなく、使える状態であることから窯場に捨てられることなく現代のB品的な扱いで流通したものと思います。たとえこの状態でも使えるものなら当時は貴重なものだったですから。このヘタウマでありながら味わい深い絵付けは当時も、また後世引き継いだ人にも愛されたものと見え、最後の画像の通り布袋が仕立てられています。当方浅学のためはっきり時代や産品を断定できませんが、ただ言えることはこの皿の愛らしさ、下手な味わいの中にも漂う気品の高さです。当時の人々が愛したように、またこの皿を愛してくださる方に引き継いでいただければ幸いです。

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